早朝ドライブも快適なアウトバーン

8月10日、快晴。早朝6時、走行距離20万キロを軽〜く超える中古ベンツ300E(バッテリーとタイヤは新品!クーラー完備!)に取材班3人が乗り込み、出発進行!

ハンブルクからアウトバーン7号線でいざ南へ! アウトバーンというと速度無制限で有名だが、実際には半分以上に速度制限(時速120km〜140km)がある。また追い越しは必ず左車線から。追い越しが終わったら、すみやかに右車線へ戻る。アウトバーンを走行する時の注意点は、まず合流地点では必ず速度を落とす事。特に大型トラックやキャンピングカーには要注意! 彼等の中には平気で低速追い越しをかけてくる輩がいる。(僕も何回かヒャっとした事がある!)次に、走行中は車間距離を充分にとっておき、2〜3台前の車の様子を把握しておく事。また、常にバックミラーで後続車を確認する事も忘れずに!これらがアウトバーンでスムーズかつ安全に走行するコツである。

さて途中小腹が空いてきたが、グッとガマンしてアウトバーンを走り続けて約5時間後、11時を少し回った頃にコブレンツに到着した。アルプスを源泉として、ドイツ西部を横断し、北海に注ぐ全長1320kmにも及ぶライン河に到着。ここからマインツまでの間がライン河下りのハイライトである。
 
左右両岸に古城が次々に現れ、丘の斜面には素晴しいブドウ畑が広がっている。ラインで唯一中世そのままの姿が残る“マルクスブルグ城”、小ぶりな“ネズミ城”や“ネコ城”を通り過ぎ、車は“ローレライ”に差し掛かった。ライン川の難所とされ、昔はここで船が遭難することが多かったとされているが、岩壁自体はたいして険しいとは感じられなかった。ローレライという名はハイネの詩で有名ですね。(船でここを通過する時には必ずローレライの唄が流れてくる)

さ〜て、いよいよ昼食だ!約450年の歴史を持つ古城ホテル“クローネ・アスマンズハウゼン” 古くから数多くのVIPを迎え、とくにロマン派の作家や詩人に愛されてきたホテルである。入口にはそのシンボル、金色の王冠が輝いている。レストランのテラスで、洗練されたドイツ料理(左写真参照)をドイツでは珍しいシュペートブルグンダー種の赤ワインと一緒にいただいた。素晴しく優雅なランチだったが、ワイナリー見学&試飲のアポイントが控えていたので腹八分目にて終了。
次回は是非ここに宿泊して、ゆっくりと季節の味覚と自家製ワインを堪能したいものだ。

14時30分、キートリッヒ村にある“ロバートヴァイル醸造所”に到着。88年にサントリーが経営に参加して以来、国際的にメキメキと評判をあげているワイナリーだ。畑面積は58ヘクタールで、ドイツでも最大規模の醸造所の一つとして知られている。また、89年から99年にかけて、QbAからアイスワイン、トロッケンベーレンアウスレーゼまでの全てのクラスのワインを11年連続で収穫するという記録も持っており、97年に開かれたオークションでは、トロッケンベーレンアウスレーゼ1995が飲み頃のワインとしては世界新記録の1本3795マルクという高値で落札されたそうだ。ここには日本人スタッフ1名が常勤しているので、ドイツ語に自信のない方でも気軽に訪れることができるでしょう。

しかし今日は、日本人スタッフがお休みのようで、ドイツ人のケラーマイスター・デエルクに醸造所を案内してもらい、その後99年産のワインを数種試飲させてもらった。個性的な風貌の彼は、大学で経済学を学んだ後、ガストロノミーの世界に目覚めたという変わり種であり、ガールフレンドは先程昼食をとった“クローネ・アスマンズハウゼン”で働いているとの事。今晩はルフトハンザ主宰の食事会に呼ばれているんだと嬉しそうな彼。基本的にはベジタリアンだそうだが、どうしてもワインのつまみにはフォワグラが食べたくなってしまうと言っていた。そうとうの酒飲みと見た。

Burg Katz-ネコ城

クローネ・アスマンズハウゼンのシンボルである金色王冠の看板

清々しいレストランのテラス
猪肉の赤ワインソースとシュペーツレ(手打ちパスタ)
フェファリングとニョッキ
フェファリングとクヌーデル(ジャガイモのダンゴ)
各食事の写真はクリックで拡大しますヨ!

ロバートヴァイルの本館
ブドウ畑 - 最高クラスの区画グレーフェンベルク
とても個性的で若い(30歳前後?)ケラーマイスターのデエルク