ハンブルクの中でもメインストリートのひとつに数えられる メンケベルクシュトラーセ (Moenckebergstr.)中央駅(Hauptbahnhof)と市庁舎(Rathaus)を結ぶこの数キロメーターのショッピングストリートにはハンブルクの歴史の顔も覗かせてくれます。さてさっそく中央駅からスタートして見ましょう。

鋼鉄とガラスを主体にした力強い印象を受ける半円ドームの中央駅は1906年にベルリン出身の建築家ラインハルト&ズユーセングート(Reinhardt&Suessenguth)によって建てられた。駅構内の北側にはショッピング街バンデルハレー(Wandelhalle 月曜日ー日曜日9:30-20:30)があり、夜遅くまで買い物が出来るので非常に便利になりました。シュタイントアバール(Steintorwall)の信号を渡るとメンケベルクシュトラーセ(Moenckebergstr.)が始まる。

左側にカウホフ(Kaufhof)デパートが見えるが、この建物はクロッパーハウス(Kloepperhaus)といって1912年に毛織物業者ハインリッヒ・アドルフ・クロッパー(Heinrich Adolf Kloepper)の依頼でフリッツ・ヘーガー(Fritz Hoeger)が建てたもので1966年に今現在のデパートに改築された。ゾウさんとブタさんの彫刻が正面を飾っている。(不思議な組み合わせであるがブタさんのモチーフはこの近くに1855年ブタ市場-Schweinemarktがあった名残と思われる。)

先を歩いて行くとドイツ国内に沢山のチェーン店を持つ化粧品、香水の専門店ダグラス(Douglas)、その先には常にリーズナブルな値段を提供しているモードハウスC&Aがある。さて、ここで向いのビルの(Goertz 靴屋さん)の5階を見上げると小さな人物像のレリーフが飾ってある。彼は1899年にハンブルク市長を勤めたばかりではなく、中央駅から市庁舎広場周辺の商店街、オフィス街等を積極的に開発進行させた人物ヨハン・ゲオルグ・メンケベルク(Johann Georg Moenckeberg 1839-1908) である。つい最近、市長の執務室に歴代市長 3名の肖像画ステンドグラスが取り付けられた。メンケベルク名誉市長は真ん中で、ちょうど市長椅子の背後になる。今の政治の在り方等を太陽の光を通して見守っているようだ。ちょっと脇にそれてバルクホフ(Barkhof)を先に行くとヤコビ教会(月曜日ー土曜日10:00-17:00)が現れて来る。中に入ると大聖堂正面に1861年当時のハンブルクの様子が精密に描かれた絵画 ヨアヒム・ルーン作(Joachim Luhn)が飾ってある。また、北ヨーロッパ最大といわれるパイプオルガンから奏でられるキルヘンムジーク(Kirchenmusik)は必見必聴の価値は充分にありますゾ!

教会を出てメンケベルクシュトラーセに戻りましょう。日本人向け小さなサイズの靴が豊富な靴のデパート、エルスナー(Elsner)。その先には店鋪は狭くて小さいがおもしろグッズが沢山揃っている4階建てのギフトショップ、テベス (Theves&Co)。総合デパートのカールシュッタト(Karstadt)。ハンブルクでもその座り心地では右に出る快適イスはないといわれる映画館パッサージエ(Passage)。もう少し先に行くとオランダルネッサンス建築様式の建物(Thomas i Punktのモードハウスがある)が見えて来る。これは建築家 ヘンリイグレル(Henry Grell)がゲオルク・フルベ(Georg Hulbe)の依頼で芸術工芸館として1911年に建てたフルベハウス(Hulbe Haus) である。最頂上にある金色に塗られた帆船がユニークである。

その横のKreuslerstr.を歩いて行くとNr.4に Bischofsturmのショウルームがあり、階段を降りて行くと直径20m位の石遺跡が現れ、11世紀頃のハンブルクの様子をミニチュア模型で見る事が出来る。これは1962年に偶然に発掘された遺跡である。

さてショウルームを出るとペトリ教会が見える。この教会はハンブルク5大教会の中で最も古く、1842年の大火災で被害を受けたが1844年に復興された。

教会の正面には豊富な商品が揃っている照明器具専門店のプレデイガー(Prediger)、右側にはスポーツ用品専門店スポーツシェック(Sport Scheck)。更に歩いて行くとメガネ、コンタクトレンズのフィールマン(Fielmann)その向いのビルにはハンブルガーアーベンドブラット(Hamburger Abendblatt )があり、ハンブルクについての各種出版物が豊富に揃っている。

ここまで来ると市庁舎が現れて来る。このネオルネッサンス建築様式の市庁舎はマルテイン・ハラーの指揮の下1886年-1897年に建築された。さて市庁舎に関して生き字引の案内人に連れられて中に入って見よう。ラートシュトウベ、カイザーザール等、素晴らしい調度品や絵画が目を見張るが、圧巻なのは長さ46m、幅18m、高さ15mのスペースに1、5トンもある巨大なシャンデリアが3つ揃った見事なフェストザールである。1000人は楽に入ると言われるこのフェストザールでカラオケパーテイをやったら、さぞや...................失礼! 開館は(月曜日ー木曜日10:00-15:00,金曜日ー日曜日10:00-13:00,)です。